
モニターを2枚ともアームで浮かせるとき、選択肢は「デュアル一体型アーム1本」か「シングルアーム2本」の2つ。結論はシングル2本が基本です。自由度・耐荷重・失敗したときのやり直しやすさ、どれで比べてもシングル側に分があります。この記事はその理由と、2本構成の組み方を解説します。
一体型とシングル2本、構造の違い
1本の支柱から2本の腕が生えるか、独立した支柱が2本立つか。違いはこれだけです。
デュアル一体型は、1つのクランプ・1本の支柱から左右にアームが伸びる構造です。設置箇所が1ヶ所で済み、見た目もまとまります。シングル2本は、独立したアームを天板の別々の位置に固定する構成です。
そもそもアーム化が必要かどうかから考えたい人は、先にモニターアームを付けるべき人・不要な人を読んでください。2画面そのものを迷っている段階ならデュアルとウルトラワイドの比較が先です。
一体型の弱点は「連結されていること」
設置が1ヶ所で済む利点は、そのまま制約に変わります。
- 位置関係が支柱に縛られる: 2画面の間隔・高さの組み合わせは、1本の支柱から届く範囲に限定されます。「左は正面・右は斜め遠め」のような配置で無理が出ます
- 耐荷重を2画面で分け合う: 合計耐荷重の範囲に2枚を収める必要があり、27インチ2枚などサイズを上げると余裕がなくなります
- 腕同士が干渉する: 可動域の中央で左右の腕がぶつかり、思った位置に「あと数cm」が届かないことがあります
- 失敗すると全損: 位置が決まらない・剛性が足りないとなったとき、買い替えは丸ごと1本です
一体型が輝くのは「同サイズ2枚を左右対称に並べる」定型配置だけです。配置に個性が出るほど、一体型は不利になります。
シングル2本が基本になる理由
独立しているものは、あとからいくらでも直せます。
シングル2本の本質的な強みは段階的に構成を変えられることです。まず1本買ってメイン画面だけ浮かせ、運用してから2本目を足す。画面サイズを変えたら片方だけ強いアームに替える。配置換えも1本ずつ動かせます。
耐荷重も画面1枚に対してアーム1本なので余裕があり、将来ウルトラワイドや大型に移行しても、アームを1本残して使い回せます。「2本買うと高い」と思われがちですが、定番機で組んでも一体型の中〜上位機と大差ない総額に収まります。
定番の2本構成 — LXとMXV
迷ったらLX2本。見た目と省スペースを重視するならMXVを組み合わせます。
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エルゴトロンLXは モニターアームの実質的な業界標準です。可動がなめらかで剛性が高く、保証も長い。「LXを2本」が、デュアルアーム構成のいちばん失敗しない答えです。同じLX同士なら可動域も質感も揃い、左右で使い勝手が変わりません。
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MXVは同じエルゴトロンの薄型シリーズです。腕が細くデザインがすっきりしているため、「メインはLX・サブは軽い画面なのでMXV」という組み合わせで、デスク背面の圧迫感を減らせます。軽めのモニターで揃えるならMXV2本という選び方もあります。
取り付け前のチェックリスト
アーム2本は天板への負荷も2ヶ所。設置前の確認が失敗を防ぎます。
- 天板の厚みとクランプ範囲: 各アームの対応厚に天板が収まるか。薄すぎる・厚すぎる天板は補強プレートで対応します
- 天板後方のクリアランス: クランプは天板の縁を挟みます。壁にぴったり付けた天板は、数cm手前に出す必要があります
- VESA対応: モニター背面に100×100または75×75のネジ穴があるか。薄型モニターの一部は非対応です
- 配線の作り直し: アームに沿わせてケーブルを這わせ直すことになります。配線整理ガイドを先に読んでおくと二度手間になりません
一体型を選んでいい人
例外はあります。「クランプを1ヶ所しか作れない机」の人です。
天板の形状や補強フレームの位置で、クランプできる場所が1ヶ所しかない机があります。この場合は一体型が合理的です。また、同サイズ2枚の左右対称配置から今後も動かさないと確信できるなら、一体型のまとまりの良さは利点になります。
それ以外の人——配置をこれから試行錯誤する人、画面サイズを変える可能性がある人は、シングル2本から始めてください。アームは10年使える道具なので、構成の自由度を最初に確保しておく価値は大きいです。
よくある質問
メーカーの違うアームを2本混ぜてもいいですか?
機能上は問題ありません。ただし可動の感触・調整方法・付属ネジ類がバラバラになるので、揃えられるなら同一メーカーが快適です。
「メインは高剛性・サブは薄型」のように役割で分けるなら、同一メーカー内のシリーズ違い(LX+MXVなど)がバランスの良い落とし所です。
ノートPC+外部モニターの構成でも2本必要ですか?
ノートPC側はアームではなくスタンドで十分なことが多いです。外部モニターをアームで浮かせ、ノートPCは高さの合うスタンドに載せる構成が定番です。
ノートPC用のトレイをアームに付ける方法もありますが、開閉や持ち出しの頻度が高いと使い勝手が落ちます。
ガススプリング式とメカニカル式はどちらがいいですか?
頻繁に位置を動かすならガススプリング式(LX・MXVはこちら)が快適です。片手で動かせて、止めた位置にそのまま留まります。
一度決めたら動かさない運用なら、安価なメカニカル式でも実用になりますが、調整のたびに工具が要る点は覚悟してください。
ここで紹介した構成は、ビルダーでそのまま組み替えられます。
合計金額を見ながら、自分の予算に合わせて調整してください。
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実際に在宅で仕事をしながらデスクを組み替えてきた立場から、「どういう人には必要で、どういう人には要らないか」を基準に書いています。価格・仕様は執筆時点のものです。
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